お観せしたいソフト・・ひとり言

今日は、暫く手を付けていなかったテレビ録画のエアーチェックの整理です。
シアタールームで、お客様に何をお観せすべきか・・
もちろん、お客様がご覧になりたいものが最優先でいいんです。
でも、最後にお見せしたいと考えているのは、やっぱりエアーチェック。
ライブ映像から湧き出してくる、その場の雰囲気、空気みたいなもんです。
今は、デジタル技術の進歩で、レコーディング編集も自由自在、音楽も映画もまさに編集一辺倒の世界です。
スタジオでセッション録音なんて、最近はあまり見られなくなりました。
ドラムとベースの音にギター、キーボードを重ねて行き、最後に出来あがった演奏にボーカルをのせて完成。
決められた日程に各パートのミュージシャンが、それぞれスタジオ入りし、終わると「お疲れ様でした~」って帰る訳です。
感動するとは何なのか? 魂が震えるとは何なのか? 琴線に触れる瞬間とは何なのか?
改めて、こんな事を考えてしまいます。
本当にオヤジの独り言なんですが、
「おいしい料理は複雑な味がする」「いい作り手のワインは世界を旅してきたようだ」
そんな言葉の奥には「そう来るかい」「これでどうだいっ」っていうジャズの即興演奏みたいなものが存在すると感じます。
シンプルの美学「落語」や、究極の表現方法「舞踏」なんかも、その場の空気みたいなもので感じるところ大きい。だからビビビッとくるんじゃないかと思うんです。(表現力が幼稚ですいません)
打ち込み音楽を世に広めた、教授(坂本龍一)のライブに行っても
2台のピアノを被せて演奏する際、初めにリードを弾いて、そのリピートに合わせて弾き始めます。
その時々の感じ、空気っていうものを、凄く大事にしているなと感じます。
という訳で、映像の説得力って、音の発するイマジネーションの世界だけと違って、プラスその場の空気が見えてきて感動する事が多いと思うんです。
凄い美人で美声の歌姫が、映像で見たら顔をクシャクシャにして歌ってたりすると、もっとその人の事が好きになる。そんな感じかなぁ・・
興行収入至上主義のハリウッドでも「アーティスト」という映画が高評価を得たのは、SFXを多用して驚かせることから(人種年齢を問わずインパクトが大きいから)、言葉は無くても十分に伝わる、そしてその方が「琴線にはもっと触れられる」事を、世界に伝えたかったのではないか・・とすごく勝手に思っています。
今日も、そんなビビビッとくる瞬間のライブ感を求めて、ライブラリーの整理をします。
Og.